気になるところだけ読めます
「食事もちゃんと気をつけとるし、運動もしよるのに、なんで痩せんのじゃろ」
カウンセリングでこう言う方に、僕が最初に聞くことがあります。
「1日にどのくらい水を飲んでますか?」
だいたい一瞬、止まるんですよね。「え、水ですか?」って。
食事の内容を聞かれると思っていた。トレーニングの頻度を聞かれると思っていた。まさか水の量を聞かれるとは思っていない。
でも、500名以上のカウンセリングをしてきた中で、「何をやっても痩せない」の原因として一番多いのはカロリーの思い込みギャップ。そして次に多いのが、水分不足と睡眠不足なんです。
食べてないのに痩せない人の多くに、水分不足が隠れている。
この記事でわかること
- 「水を飲まないと痩せない」のメカニズム
- 水分不足がむくみを引き起こす逆説的な仕組み
- 自分に必要な水分量の計算方法
- 200mlのコップで何杯・いつ飲むかの具体的な方法
水が足りないと、栄養が届かない
体を流通センターに例えると、水は配送トラックの燃料です。
どれだけ良い食事をしても、どれだけトレーニングで筋肉に刺激を入れても、水分が足りなければトラックが動かない。荷物(栄養)が現場に届かないんです。
「2リットル飲めって聞くけど多くないですか?」
よく聞かれます。確かに数字だけ見ると多い。でも流通センターのトラック全部を動かすには、それくらいの燃料が要る。
燃料が半分しか入っていない状態で、荷物を全部届けろと言われても無理ですよね。食事を整えた、運動もした、でも水が足りないから栄養が体の隅々まで届いていない。
これが「頑張っているのに変わらない」のひとつの正体です。

水分と栄養の関係
食事も運動も「材料」と「工事」。水はそれを届ける「燃料」。燃料切れでは、どちらも機能しない。
水を飲まないと、逆にむくむ
「水を飲んだらむくむんじゃないですか?」
これも本当によく聞かれます。でも実際は逆なんですよね。
水分が足りていないと、体は「次にいつ水が入ってくるかわからない」と判断して、今ある水を溜め込もうとする。これがむくみの正体のひとつ。
判定の基準として、体重×30ml未満は脱水の領域に入ります。体重55kgの方なら1,650ml。ペットボトル1本もいかないくらいの量で、これを下回ると体が水を溜め込むモードに入りやすい。
つまり、飲むからむくむんじゃなくて、飲まないからむくむ。
水分をしっかり摂っている体は「次もちゃんと届くな」と安心して、不要な水分をどんどん排出してくれます。
手のしびれが消えた話
以前、水分摂取量がかなり少ないお客様がいました。
1日にコップ2杯くらいしか飲んでいなくて、手足のしびれが起きていた。
水分が少ないと血流の循環が落ちるので、末端まで血液が十分に届かなくなる。冷えや肩こりだけじゃなくて、しびれという形で出ることもあるんです。
この方には水分摂取を増やす提案をしました。いきなり「2リットル飲んでください」とは言いません。コップ8分目、約200ml。これを1杯ずつ増やしていく形で。
結果、手足のしびれが改善した。
👤50代女性・パート
「しびれが治ったんよ。整形外科行こうか迷いよったのに。まさか水じゃったとは思わんかった」
これまでの指導の中で、このパターンが一番喜ばれました。食事の改善でもなく、トレーニングでもなく、水を飲む量を変えただけ。
体の不調の原因が、意外なところにあることは珍しくないんですよね。
水分不足は体重の停滞だけじゃなく、冷え・肩こり・しびれにまで連鎖する。全部つながっている。
「何杯」を「いつ飲むか」に変換する
じゃあ実際にどのくらい飲めばいいのか。
女性の場合、体重×45−1000(ml/日)が目安です。
男性の場合は、体重×55−1000(ml/日)。
体重55kgの女性なら、55×45−1000=1,475ml。
体重70kgの男性なら、70×55−1000=2,850ml。
この基準に届いていない方が、特に女性には多い。
ただ、「1,475ml飲んでください」と言われても、ピンとこないですよね。
だから僕はコップに換算して伝えます。紙コップや普通のコップの8分目が、だいたい200ml。
1,475mlなら、200mlのコップで約7〜8杯。

コップ1杯の水
これを「いつ飲むか」に落とし込むのがポイントです。
朝起きて1杯。午前中に2杯。昼食時に1杯。午後に2杯。夕食時に1杯。寝る前に1杯。
これで8杯。
「水を飲む量を増やす」じゃなくて、「このタイミングで1杯飲む」と決める。生活習慣の中にタイミングを埋め込むと、飲む量は自然に増えるんです。
この方法で摂取量が増えたお客様は、実際にたくさんいます。量の目標を立てるより、タイミングを決めるほうが続く。
「戦わず、環境を変える」というのが僕の指導の基本的な考え方で、水分摂取もまさにそれ。意志の力で飲むんじゃなくて、飲むタイミングを生活の中に組み込んでしまう。
自分の必要水分量、計算してみたことはありますか。体重×45−1000。その数字と今の摂取量を比べてみてください。
痩せない原因は、盲点にある
ダイエットが止まっているとき、多くの人は食事の内容かトレーニングの強度を見直そうとします。
もちろんそれも大事。でも水分、睡眠、生活リズム。こういう「当たり前すぎて見落としている部分」に原因が隠れていることは珍しくない。
点ではなく、線で体を見る。
食事だけ、運動だけを点で改善しても、それをつなぐ線——水分や睡眠——が切れていたら、効果は出にくい。
「何をやっても痩せない」と感じているなら、まず今日1日に飲んだ水の量を数えてみてください。コップ何杯だったか。
その数字が、思っていたより少なかったとしたら。
変えるべきは食事でもトレーニングでもなく、もっと手前のところにあるのかもしれません。
水の役割をもっと深く知りたい方はこちら。体の仕組みが「流通センター」でつながります。
あなたの体は「流通センター」です|食事と体の仕組みをイメージで理解する
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この記事を書いた人
岡田 雄磨
FIREFITNESSトレーナー。お客様一人ひとりに寄り添った指導で、理想の体づくりをサポートします。
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